ぶらりお散歩
~東京都小金井市中町~
中村研一記念美術館は、小金井市の南部を流れる野川沿いのはけの道に面して建っている。
はけとは、段丘崖にくい込んだ小さな裂け目から清水が湧き出ている地形を名づけたもので、周囲は静かな住宅街である。
一八九五年、福岡県宗像に生まれた中村研一は、父親が鉱山技師で山を歩く生活をしていたため、幼い時から祖父母に育てられた。
修猷館中学の寄宿舎で児島善三郎と出会い、パレット会を作って絵を描き始めたのが、画家になるきっかけという。
父親の反対を押し切っての東京美術学校(現東京芸大)入学だったが、首席で卒業後パリに留学する。
美術学校時代に、東京・代々木初台にアトリエを作ってもらうなど、恵まれた環境の中での画家のスタートであった。